第2章 開幕
四季「横断歩道か・・・。
それじゃ、私は信号が赤になったってのに立ち止まってたから車に轢かれちゃったんだね。
死因は・・・さしずめ、外傷性ショック死って所かな」
千代金丸「ま、そんな所だろうやぁ。
自分もこれは即死だろうって思ってたんだが・・・どう言う訳か、気づいたら自分も四季もこっちに飛ばされてたんさァ」
四季「・・・こっち?
え、ここって天国とか地獄とかのあの世じゃないの?」
千代金丸「いや、ここはそう言う人間が勝手な想像で存在させてる場所じゃないさァ。
・・・ここは、霊界だ」
れいかい?
字面からして幽霊の居る世界・・・かな。
私の表情からイマイチ理解していないのを察してか、千代は「あー・・・」と言葉を続けた。
千代金丸「霊界ってのは、なんて言えば良いんだろうな。
・・・自分みたいな存在とかが居る世界だ。四季が住んでた世界で言う・・・付喪神が居る世界って言えば解るか?」
四季「へー、そんな世界あったんだ・・・。
・・・って、つくもがみ?
付喪神って・・・物とかに宿ったり取り憑いたりする?」
千代金丸「おう」
四季「・・・・・・千代って、その付喪神なの?」
千代金丸「・・・おう」
マジでか。
長年一緒に暮らしてたけど、全然気づかなかったわー。