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罪と罰【終わりのセラフ】

第11章 葛藤




耳元で悲鳴をあげたから嫌だったのだろう。
男は私の顔を強めの力で殴る。


「…っ!」


口の中が切れたのか、痛みが走った。


16歳の男3
「バカ、顔殴んなよ」

16歳の男1
「せっかくマシな顔のガキ選んだのに萎えるじゃねーか」

16歳の男2
「あっ!わりーな」


3人は下品に笑う。
その笑い声を聞いていると、私の頭は絶望に染まっていく。
もう抵抗せずに大人しくしていた方が痛い思いをしなくて済むのかもしれない。


16歳の男1
「そのまま大人しくしてろよ」


そう言い、私の体を触ろうと手を伸ばしてくる。
恐怖の余り目を閉じた、その時だった。


?1
「うおぉぉ!!」

?2
「…え?ちょっと!!」


何かを殴ったような鈍い音。
それと同時に男の子の声が聞こえた。


「…?」

16歳の男1
「…痛ってぇ!!」

「ひっ!!」


恐る恐る目を開けると、私に触ろうとしていた男が地面に蹲っている。
男の後ろには少し大きめの石を持った黒い髪の男の子が立っていた。
その男の子は私の腕を掴み、走り出そうとする。


黒髪の子
「おい!逃げるぞ!!」

「え…?…あっ!」

16歳の男2
「このガキ!!」


だが男達が許すはずもなく、私達を捕まえようとしてきた。
このままでは、助けてくれようとしたこの子まで捕まってしまう。
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