第26章 上位始祖との戦闘
まず、間違いなく上位始祖だろう。
?
「だからそいつを吸血鬼にするのはやめろと言ったんだ」
リーグ・スタフォード
「ならあの時にもっとちゃんと止めてよ、ウルド」
そしてお兄ちゃんの焦りと、リーグ・スタフォードとの親しさ。
姿が見えなくとも、そこにいるのが誰か理解した。
「うわ……」
ウルド・ギールス
「…………」
第二位始祖ウルド・ギールス。
彼だけでも絶望的なのだが、ここに来たのは1人じゃなかった。
キ・ルク
「…………」
「さすがにやばくない?」
クローリー
「第二位、第三位だけじゃなく第五位まで来てる。やばいどころじゃない」
優ちゃん達を含めてようやくキ・ルクと戦えたのだ。
しかもあの時はほとんど優ちゃんが戦っていたし、最後は見逃された。
「こんなの勝てるわけ……」
ウルド・ギールス
「リーグ、助けてほしいか?」
ここでリーグ・スタフォードが頷けば私達は死ぬ。
冷汗がこめかみを伝っていくのを感じながら、自分の子供になる私達を見た彼の返答をじっと待った。
リーグ・スタフォード
「……ああ、助けてくれ」
フェリド
「まずいよ!クローリーく…」
助けを求めたリーグ・スタフォード。
その瞬間、今まで黙っていたフェリドが弾かれたように声をあげる。
フェリド
「があああっ、くそー!」
クローリー
「ぐううう!!」
フェリドが言葉を言い終える前に、もうウルド・ギールスがそこいた。