第26章 上位始祖との戦闘
リーグからフェリドへ鎖が一直線に放たれる。
クローリー
「速い!!」
鎖はフェリドの頬をかすり、後ろの壁に刺さった。
少しかすっただけなのに頬の肉が裂け、血が流れている。
フェリド
「僕は自分でやれるんだも~ん」
それがフェリドのスイッチを押したらしい。
軽い口調ではあるが、目線はリーグを捉えたまま剣を抜いた。
そして始まったフェリドとリーグの戦い。
実力差はあるがリーグは動けない為、フェリドが優位かと思われた。
リーグ・スタフォード
「…………」
だがさすが第二位始祖といった所だろう。
体から出てくる鎖を使い、フェリドに攻撃をし続けている。
その攻撃によってなかなか距離を詰められないフェリド。
リーグが完全に動けなくなるか、フェリドが飽きるまでこの状況が続くのかもしれない。
クローリー
「……お」
だが、鎖を剣で弾き続ける事に飽きたのだろう。
フェリドは懐からあの罪鍵を取り出し、リーグへ振り下ろそうとしていた。
リーグ・スタフォード
「…………」
リーグは何も言わないが、鎖で罪鍵を持つフェリドの腕の動きを完全に封じる。
フェリド
「……つまらない」
フェリドの腕に何本も巻き付いていた鎖。
その腕を見て、フェリドは少し残念そうに呟いた。