第25章 4本の罪鍵
フェリドだけでなくお兄ちゃんも血を飲みたがっているという事は、今から誰かが犠牲になるかもしれない。
それは百夜教か、それとも仲間と言っていた日本帝鬼軍になるのか。
どちらでも私は構わないので一切口出しをしないつもりだ。
帝鬼軍の兵士
「百夜教め…殺してやる!」
するとちょうどよく目の前に戦闘中の兵士と、兵士の攻撃を受けて後ろへ倒れた百夜教の男が現れる。
百夜教の男
「お前が死ね!!」
実力に差はなく、百夜教の男はすぐに立ち上がって反撃しようとしていた。
「………」
恐らく、どちらかがフェリドの餌食になる。
百夜教の男
「!?」
狙われたのは百夜教の方だった。
百夜教の男動き出すよりも先に、フェリドが男の頭を掴んで動きを封じている。
フェリド
「僕は子供の血がいいんだけど~」
百夜教の男
「や、やめろ!!」
このまま殺される。
それを理解した百夜教の男は顔をこわばらせ、必死に抵抗しようとしていた。
フェリド
「仕方ないから君で我慢するか」
百夜教の男
「っ…!」
もちろん吸血鬼の力に適う訳がない。
百夜教の男は抵抗できないまま、あっさり牙をたてられてしまった。
クローリー
「あー、彼死んだね」
「だろうね」
しばらくの間は声を漏らしながら生きていた男。
だが、急速に血を失ったせいで動かなくなってしまった。