第25章 4本の罪鍵
「多分って…」
フェリド
「いやー、いくら僕でも全ての事を把握するのは無理だから多分としか言えないんだよね」
クローリー
「でもフェリドくんが言うと当たり前の事でも胡散臭くなるんだよ」
フェリドがいくらこれらの事を予想していたとしても、想定通りにいく確証はない。
だから言いたい事は充分わかるのだが、それでも私はお兄ちゃんの方に同意したい。
フェリド
「相変わらず君達は酷い事言うよねー」
「言われるだけの事をしてきたんでしょ」
フェリド
「あは、まあね〜」
否定をしないフェリド。
フェリド
「さてと。そろそろ僕も混ざってくるよ」
「は?」
そして上を見ながらそんな事を言い始めたのだ。
何を考えているのか。
「あれに混ざってどうするつもり…」
フェリド
「よし、合図だ」
それを聞こうとしたが、私の言葉は遮られてしまう。
フェリド
「じゃあねー」
「じゃあねーって…」
私達に軽く言ってからフェリドは跳躍する。
そして周りのビルを足がかりにしてどんどん登っていった。
「本当に行っちゃった」
クローリー
「だね。僕らはここで見てればいいのかな」
「ついて来いって言わなかったし、そうじゃないの?」
じゃあねと言ったのでついていく必要はない。
そう判断した私達は下からフェリドの動きを見ていた。
クローリー
「あ」