第25章 4本の罪鍵
「自業自得」
フェリド
「えー」
私も関わっているのでフェリドの言う事も一理あるが、全責任を押し付けた。
フェリドが不満そうな声を出しているが気にしない。
クローリー
「いや、別に怒ってないから。これからどうするのか聞きたいだけだよ」
フェリド
「これからかー」
そんな会話をしていると焦れたお兄ちゃんが話を戻した。
確かにお兄ちゃんの言う通り、それは気になる。
深夜達について行かなかったのだから別行動をしたかったのは分かるが、これからどうするのだろうか。
フェリドを見ると、彼はどこかへと歩き出していた。
「フェリド?」
フェリド
「おいで。とりあえず仲間の出方を見るから」
クローリー
「…仲間って誰?」
手招きされたのでついて行く。
するとまだ動こうとしなかったお兄ちゃんが呟くように質問をした。
フェリド
「鬼になりかけの生成りくんの彼だよ」
クローリー
「生成りくんって…」
「…グレン」
フェリド
「せいかーい」
笑顔でこちらを見るフェリド。
つまりこの事態、2人にとって想定外の事ではなかったのかもしれない。
だからあの時のグレンも深夜みたいに動揺していなかったし、フェリドもこうして何かを知っているように動いている。
「今回も何をするつもりかは話す気ない?」
フェリド
「そうだねぇ〜」
あまり期待をせずに聞いてみた。