第25章 4本の罪鍵
だけどフェリドがその存在をやけに気にしているとどけお兄ちゃんから聞いている。
フェリド
「僕はそんなファザコンじゃないよー」
クローリー
「じゃあ何?」
フェリド
「ロリコン」
そうくるとは思わなかった。
クローリー
「笑えないよ」
「…本当にね」
フェリド
「アリスちゃーん。顔が怖いって」
冗談なのだろうが、お兄ちゃんの言う通り笑えない。
フェリドは地下都市で子供達を屋敷に連れ込んでいた。
どの子も顔が整った美少年と美少女ばかりだったのを覚えている。
だから本当にロリコンなのではないかと思ってしまうのだ。
フェリド
「冗談だってばー。アリスちゃんも知ってるだろう?僕が好きな物を」
「綺麗な顔した子供達の血でしょ?」
フェリド
「そうそう、僕が好きなのは血だ」
吸血鬼だからもちろんそうだろう。
でもそれ以上にフェリドは予想外の行動をとる人間が大好きなのだ。
なによりも面白い事が大好きな吸血鬼らしくない吸血鬼、フェリド・バートリー。
お兄ちゃんも言っているが、確かにこの吸血鬼といると退屈はしない。
だから私もこんな所までついてきているのだ。
クローリー
「で?いつまでもこんな事を話してる場合じゃないでしょ」
フェリド
「もー、アリスちゃんのせいでクローリーくんに怒られちゃったじゃないか」