第25章 4本の罪鍵
では彼らに何が起こったのか。
きっとこちらにとって良い事ではないはずだ。
深夜
「なんか悪い予感しかしないし、そもそもグレンは?」
小百合
「え、あれ?」
深夜に言われて小百合が辺りを見渡す。
でもグレンは見当たらない。
「………」
明らかに様子がおかしかったグレン。
この周辺からは気配を感じないので最初から前線に出る気がなかったのだろう。
深夜
「ここにいても何もできない。グレンを探して合流しよう」
フェリド
「そうしようそうしよう」
深夜
「………」
深夜が指示すると、フェリドが元気に返事をしてついて行く。
あの百夜教の男をまた引きずり始めたフェリドに深夜はもう反応したくないようで、敢えて振り向かなかった。
クローリー
「僕らも行こう」
「ん」
お兄ちゃんから促されて私達も後へと続く。
グレン1人を探し出すのはかなり時間がかかりそうだ。
*****
「何あれ」
クローリー
「さあ?フェリドくんなら知ってそうだけど」
あれから外を探し回ったがグレンは見つからなかった。
それどころか、これ以上は外を探せない状況になってしまっている。
今、私達の上空で何かが戦っているのだ。
その上空からの攻撃が下にも被害を出している。
深夜
「伏せろみんな!」
「っ」
深夜の言葉で頭を下げると、すぐ上をかなりのスピードで鎌が飛んでいった。