第25章 4本の罪鍵
クローリー
「あー、もう」
お兄ちゃんが面倒そうに向かってきた男を剣で弾き飛ばす。
殺さない程度の攻撃な為、男はすぐに起き上がってしまっていた。
「これ、いつまでやってればいい?」
美十
「全員を戦闘不能にするまでやらないと!」
でも私自身も人間達のサポートに入っているからそんなにお兄ちゃんばかりを気にしていられない。
美十に命令されているようで不満はあるが、とりあえずみんなが戦いやすい様に動いていた。
私達は今、百夜教の人間達と戦っている真っ最中。
お兄ちゃん達と合流して移動し始めた時、大勢の百夜教の人間に襲われたのだ。
「フェリドも戦ってよ」
フェリド
「僕は手が離せないから応援してるねー」
期待せずに言ってみたけれど返ってきたのは襲われた時に言ったのと全く同じ、非協力的な言葉。
フェリドが手伝ってくれたら早く終わらせれるのに、彼は殺さないで倒せとだけ言って傍観している。
五士
「アリスちゃん。あいつは期待しても戦わないでしょ〜」
「最初から期待してないから」
五士
「あ、そう?」
後方にいた五士が私に近づいてきた。
戦いながらも彼の武器を見る。
「それより幻術使いならなんとかできないの?」
五士
「なんとかってこの人数を相手に!?」
「名古屋で私達を攻撃した技は?あれ、お兄ちゃん以外には効いてたし」