第23章 帝鬼軍の首都
優一郎
「お前ら何で襲ってきた!俺達は仲間だぞ!!」
兵士1
「嘘をつくな!!」
兵士2
「今日ここに仲間が来るという報告は入っていない!!」
兵士達は俺の話を聞く気がない。
仲間なのは確かなのだが、どうしたものか。
兵士1
「仲間だと言うなら所属を明らかにしろ!!」
悩んでいると兵士はそう言ってきた。
それなら簡単だ。
優一郎
「俺は百夜 優一郎二等兵!!元防衛兵所属だ!!」
これで仲間だと分かってもらえる。
そう思って俺は声を張り上げて宣言した。
*****
(アリスside)
「………」
大声だったのではっきりと聞こえてきた優ちゃんの声。
それは何故か素性を自ら明かしているもので、優ちゃん達は何をしているのかとお兄ちゃんと顔を見合わせた。
優一郎
「ほら、仲間だってわかってくれたろ?」
ミカ
「………」
優ちゃんの呼びかけには誰も答えない。
そして少しの静寂の後、一気に空気が変わった。
兵士2
「百夜 優一郎は脱走兵だ!総員攻撃準備!!」
兵士3
「奴らは吸血鬼の仲間だ!!」
優一郎
「え!?ちょっ…」
案の定の結果に少し離れた位置にいる私ですら頭を抱えてしまう。
優一郎
「あー、シノアどうする?」
シノア
「いや、私達こっそり戻りたかったのに何大声で名乗ってんですか」