第23章 帝鬼軍の首都
シノア
「グレン中佐を信じると決めたならもう行くしかないでしょう」
そう、俺達はグレンを信じると決めた。
だからグレンに未来を託してついて行く。
ミカ
「あんな奴を信じるのはバカだけだよ」
そんな時、水を差したのは血を飲み終えたミカだった。
シノア
「あ、ミカさん食事終わりました?」
優一郎
「………」
相変わらずのミカにため息をつきそうになりながら俺はまた外へと視線を向ける。
外を見ると、すぐある事に気づいた。
優一郎
「ちょっとみんな聞いてくれ」
シノア
「なんでしょう?優さん」
俺の言葉に運転している鳴海以外が俺へと顔を向ける。
優一郎
「感じない?」
みんなが何も反応していない事を確認しながらも、そう短く質問した。
シノア
「…?なにがですか?」
ミカ
「…あ」
全く意味が分からないらしいシノア達。
そんな中、ミカが声を漏らした。
ミカ
「感じた」
与一
「へ?」
それでも他に気づけた奴はいない。
だから俺は刀を抜いて立ち上がった。
ミカ
「敵が来る!!」
ミカの言葉と同時にトランクを蹴破る。
兵士1
「!!」
優一郎
「…遅ぇよ」
突然開いたトランクに驚いた兵士達。
彼らも刀を抜いているが、俺には敵わない。
躊躇なく突っ込んでその後ろへと着地する。
兵士1
「…!!」