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罪と罰【終わりのセラフ】

第22章 第六のラッパ吹き




*****



私達は東京へと向かっていた。
鳴海が運転するシノア隊、深夜が運転するグレン隊、そしてお兄ちゃんが運転するフェリド派閥に別れて移動をしている。


男の子
「おとーさーん!」

「………」


車を走らせていると、ヨハネの四騎士がいなくなった事で少人数だが人間が出てきているのが目に入った。
今もそこに男の子が走っている。


「本当にヨハネの四騎士がいなくなったんだね」

フェリド
「えー、信じてなかったの?」

「もちろん」

クローリー
「…ははっ」


楽しげな男の子を見ながらそう返す。
そんな私達の会話にお兄ちゃんは笑いを堪え切れないようだ。


優一朗
「わーー!?」

フェリド
「ん?」


そんな時、前方の車から大きな声が聞こえてきた。
1つ前の車はシノア隊が乗っている車だ。


フェリド
「あれ、どう思う?」

クローリー
「…楽しげだね」


あれ、とは運転手の鳴海を車内に残して車の上ではしゃぐ彼らの事だ。
確かに彼らはいつも楽しそうだった。


「………」


私にも視線を向けてくるが、答える気はない。
その意味を込めてそっと外の景色へと視線を戻した。


フェリド
「生きる活力に溢れてる。全員血を吸って殺しちゃいたいねー」

クローリー
「………」


だからか、フェリドはお兄ちゃんにそんな事を言った。
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