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罪と罰【終わりのセラフ】

第22章 第六のラッパ吹き




フェリドはそんな私を見て満足そうに笑うと、お兄ちゃんの方へと背中を押した。
つまり離れていろという事だ。

意図を汲んでお兄ちゃんの傍へと戻る。


フェリド
「ま、いい感じに盛り上がってるからクローリーくんも知らない凄い話をしてあげようか」

クローリー
「…僕は知らない事の方が多いけどね」


黙っていろと言われた手前、小さな声で呟いたお兄ちゃん。
それを聞いて笑いそうになっていると、フェリドが入り口の方へと視線を向けた。


フェリド
「でも凄い話はギャラリーが多くなってからの方がいいかなー?」


そう言いながら手招きをすると、入り口で止まっていたシノア達がこちらへと来る。
そして近づいた事で優ちゃんの存在に気がついた。


シノア
「優さん!」

君月
「優!」


2人の声で私も優ちゃんの方へと視線を向ける。
シノアは薄らと感じる結界の前に佇むミカの元へと向かっていた。


シノア
「これは…」

グレン
「優に近づくな!腕が吹っ飛ぶぞ!!」

シノア
「…!」


グレンに止められ、動けなくなるシノア。
あの結界はそれ程強力なのだと私自身も警戒を強める。


フェリド
「いやー、しかし凄い光景だねぇ」


でも警戒する私達とは対照的に、フェリドは結界の元へとどんどん近づいて行く。


フェリド
「世界を終わらせる天使くんが同じ場所に2人いるなんて壮観壮観」
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