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罪と罰【終わりのセラフ】

第21章 囚われの天使




グレン
「優の仲間がいる」

ミカ
「…仲間?」


優ちゃんの仲間である人間達はこんな所にいない。
グレンの言っている意味が分からずに眉を顰めた僕と優ちゃん。


グレン
「別の天使、第六のラッパ吹きだ」


そんな僕達にそれだけ伝えると、グレンは結界の中へ入ってしまった。
それを見て今からするであろう行動を予想して優ちゃんが動き出す前に声をかける。


ミカ
「危険だ、ずっと向こうのペースだ。きっと入るべきじゃない」

優一郎
「でも行かなきゃ何も分からない」


だが、優ちゃんは止まってくれない。
これは予想していたので代わりに妥協案を提示する。


ミカ
「じゃあ僕が先に…」

優一郎
「いや、一緒に入ろう」


優ちゃんは僕の言葉を最後まで聞く事なく遮った。


優一郎
「きっと俺らなら大丈夫だ」

ミカ
「………」


そう言われては黙るしかない。
いつも通り折れた僕は、優ちゃんと一緒に結界へと足を踏み入れた。


ミカ/優一郎
「…!」


結界の中で1番最初に目に入ったのは大量の鎖で拘束されている1人の人間。
否、あれは翼が生えていて浮いている。
あれがグレンの言う優ちゃんの仲間、つまり天使なのだろう。


第六の天使
「ウガアァァァァァ」


目から血の涙を流しながら叫ぶ天使。
その天使の手にはラッパが握られていた。


優一郎
「あいつは何をしてるんだ?」
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