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罪と罰【終わりのセラフ】

第21章 囚われの天使




グレン
「ついて来い」


そしてグレンは質問に答えず、僕らを見てから歩き出した。


優一郎/ミカ
「………」


僕と優ちゃんも顔を見合わせてから黙って後ろを追いかける。
グレンが何をしたいのか分からないのだが、何故か嫌な予感が拭えなかった。



*****



暗い建物の中を歩く事数分。
グレンがロックを解除して開かれたドアを通る。


優一郎/ミカ
「!」


中に入ってから目に入ってきたのは光を放つ何かだった。
その暗闇の中で人工的に発光する何かは、魔法陣の様に見える。


優一郎
「なんだこれ」


警戒して慎重に観察する僕と違い、優ちゃんは前を歩くグレンへと普通に問いかけた。


グレン
「結界だ。化け物を封じてる」

優一郎
「化け物?吸血鬼か?」


今回も答えないのかと思ったが、これはあっさり答えたグレン。
連れて来たのは自分なので当たり前といえば当たり前なのだが、それが本当の事なのかは僕には判断ができない。


ミカ
「………」


だから僕は何も言わずに2人の話を聞きながら後ろを着いて行く。


グレン
「それとは違うやつだ。帝の鬼と百夜教の技術を合わせた結界で無理矢理封じている」

優一郎
「みかどの…って何だ?」

グレン
「俺の実家がやってた宗教組織だが…別にそれはいい。滅亡と共に消えた組織だし、お前らにとっては百夜教の方が重要だろ」
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