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罪と罰【終わりのセラフ】

第21章 囚われの天使




「こんな状況で軍の人間がそんな能天気な事言うわけないし、本当に探索がしたいのなら私を誘う事自体が変」


言い返す隙を与えずに言い切る。
そして笑顔を消し、無表情でグレン隊の顔を順番に見た。


「つまりあなた達は私に何か用がある…違う?」

小百合/五士
「………」


私が放ったプレッシャー。
それを感じ取った小百合と五士は顔を強ばらせる。

誰も何も言わない静かな空間。
そんな中、今まで黙っていた彼が口を開いた。


君月
「…何で1人でついて来たんだ」

「…?」


静かにされた質問にそちらを見る。
私のプレッシャーを感じているはずなのに、怯えること無く君月は立っていた。


君月
「罠かもしれないんだ。普通来ないだろ」

「私、普通じゃないから」

君月
「………」


最もな疑問だが、真面目に答える気は無い。
軽くあしらって五士へと視線を戻す。


「目的は?」

五士
「…頼まれたんだよ」


私が引かないのを見て諦めた様に笑った五士が呟いた。


「…何を?」


誰に何を頼まれたのか。
訝しげに思いながら首を傾げる。


五士
「今のお前がどんなガキになってるかを調べてくれってさ」

「………」


今の私、という事は彼に頼んだ人は私の過去を知っている人だ。
そんな人に心当たりなど一切ない。


「…頼んだのは誰?」

五士
「…深夜様〜」
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