第20章 力の制御
フェリドが言うメインイベント。
そんなのろくなものじゃないと容易に想像できる。
それでもフェリドに耐性がないシノアと三葉は素直に振り向いた。
シノア/三葉
「っ!!」
彼女達の目に飛び込んできたのはポーズを決めるフェリドの下半身。
その上にはまだ繋がっていない全裸のフェリドが自分の全てを見せる様にして立っていた。
その光景に顔を真っ赤にして固まる2人。
フェリド
「ほら、僕の裸の下半身がギュインギュイン復活しようと…」
そんな2人に気を良くしたのかフェリドは楽しそうに自分の体が繋がる様子を見せつける。
シノア
「んなぁっ!?し、しーちゃん!!」
フェリド
「あん」
我に返ったシノアが鬼呪装備を使ってフェリドの首を斬り落とした。
折角体がくっついたのに今度は首が離れてしまう。
優一郎
「どーした?シノア」
シノア
「ひ、ひ、酷いヴァンパイアが現れて…」
その様子を遠目から見ていた優ちゃんに声をかけられ、2人は優ちゃんの後ろへと逃げていった。
ミカ
「はぁ…」
半泣きの2人にミカは深い溜め息をつく。
ミカ
「だからあいつを助けちゃダメだって言ったんだよ」
三葉
「でも酷すぎるだろ!!」
フェリドは人の嫌がる事を楽しむ変態だ。
それを分かっているミカは嫌悪を顕にしながらも、フェリドに振り回される彼女達に呆れている。