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罪と罰【終わりのセラフ】

第20章 力の制御




そんな2人とは違い、君月と鳴海は厳しい目でフェリドを観察していた。


君月
「敵だとあれ程嫌な奴はいないが、味方だとちょっと頼もしいな」

鳴海
「…本当に味方ならな」


そう、彼は味方なら頼もしい。
だが一緒に行動する私達でも彼にとっての味方は誰なのか分からない事が問題なのだ。


フェリド
「………」


それにこの会話はもちろんフェリドにも聞こえている。
何も言わないのは彼らには味方と思われる必要がないのかもしれないし、ただ彼らに興味がないのかもしれない。


与一
「みんな!」


そんな異様な空気の中、与一が合流した。


三葉
「与一!」

シノア
「与一さん!」


手を振りながら走ってくる与一を見てシノアと三葉が駆け寄る。


与一
「やったね!」

シノア
「与一さんのお陰ですね!」

三葉
「そうだな」


2人に褒められた与一。
でも彼は首を振って否定する。


与一
「今回僕がちゃんと出来たのはアリスちゃんが…」

フェリド
「お嬢様方?」

与一/シノア/三葉
「…?」


何故否定をしたのか、それを説明しようとした所でフェリドが割り込んできた。
突然の事に与一も説明をやめ、3人で顔を見合わせる。


フェリド
「君らの背後で今、メインイベントが行われようとしているのは見なくていいんですか?」

シノア
「メインイベント?」
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