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罪と罰【終わりのセラフ】

第20章 力の制御




そう呟いて周囲を確認する彼の視界に入ったのは自分に突っ込んで来るミカ。


キ・ルク
「吸血鬼2人目…いや、3人目か」

「………」


飛んできた首をギリギリ受け止め、着地する。
その光景を見て彼は吸血鬼は3人だと訂正した。


ミカ
「死ぃねぇぇぇ!!」

キ・ルク
「………」

ミカ
「なっ!」


思い切り斬りかかるミカだが、あっさり躱されてしまう。
これでは時間稼ぎにもならない。
絶対に敵わない相手に焦るミカに向かってくるキ・ルク。


ミカ
「!?」


でも彼が攻撃してくる事はなく、ただミカの横を通り過ぎただけだった。


キ・ルク
「相手しなーい。これも誘導なら困るから人質に戻…」

グレン
「来るぞ!」

君月
「はい!!」


ミカを突破したキ・ルクにはグレンと君月、そして鳴海が立ち塞がる。
キ・ルクはどうするだろうか。
戦うか、人質を優先するか。


鳴海
「玄武針!」

キ・ルク
「………」

鳴海
「があっ!!」


鳴海が鬼呪を発動するも、効果が出る前にキ・ルクに斬られた。
つまり戦うという事かと思ったが、鳴海の傷はあまりにも浅い。
恐らく道を切り開く為に攻撃しただけだ。


グレン
「止めろ!」

キ・ルク
「………」


焦る人間達とは違い、笑顔を消したキ・ルクは冷静に状況を分析し始めていた。
全力で止めてくるグレン達に遠くから放たれた虎の鬼呪。
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