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罪と罰【終わりのセラフ】

第7章 地下都市からの脱出




見せびらかせてきた物は銃。
本で読んだ事はあったが、本物を見たのは勿論初めてだ。


ミカ
「はい、これは優ちゃんにあげる」

優一郎
「マジかよ…」


手渡された銃、その重さに戸惑う。
そしてミカが取ってきた物はこれだけでは無かった。


ミカ
「それよりもね、これ見てよ」


筒状の大きな紙を出し、バサッと床に広げる。
紙を覗き込むと何か図が書いてあった。


優一郎
「これは?」

ミカ
「なんと、この吸血鬼世界から人間世界への出口が描かれてる地図でーす!」

優一郎
「!」

ミカ
「これを見付けるために今までフェリドに近付いてたんだ。屋敷が広くて探すのに時間かかっちゃったけど…」


地図を盗んでくるのはどれだけ大変だったのだろうか。
ミカは考え無しに血を提供していた訳ではなかったのだ。


ミカ
「でも手に入れたからもう逃げます!今日、今、すぐに!」

優一郎
「はぁああ!?」


みんなが寝ている事など頭から抜けていた。
あまりにも突拍子もない話に思い切り叫ぶ。

静寂に包まれていた家に俺の声が響き渡った。
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