第20章 力の制御
それでも人間は絶対に適わないし、ミカでは力不足。
私は間近で戦い方を見られているので動きを読まれるかもしれない。
つまりお兄ちゃん以外は可能性すらないのだ。
クローリー
「でもやるしかないでしょ。そもそも一撃も受けずに彼に攻撃はできない」
グレン
「そうだ。だが受けた瞬間に人間は死ぬ」
クローリー
「そうだね」
それをお兄ちゃんも分かっている。
止められる可能性はかなり低いが、すぐに引き受けた。
グレン
「だからなるべく攻撃は受けない。その為にどう動くべきか…」
優一郎
「もう何度も聞いたよ」
そして作戦を更に詳しく話そうとした時、優ちゃんに遮られてしまったグレン。
優一郎
「クルルとフェリドを解放して手を貸してもらうん…」
グレン
「口を挟むんじゃない。おふざけは終わりだ」
優一郎
「お前が先にふざけたんじゃねーか!」
グレン
「俺はいい、ガキはダメだ」
そんな理不尽な事を言われ、優ちゃんは騒ぎ始めた。
グレン
「とにかく、キ・ルク攻略には戦力が足りない」
それを放置して、グレンは話を戻す。
グレン
「だからフェリドとクルルを救う」
監視するキ・ルクから2人を救出できるだろうか。
そんな疑問が残るが、やるしかない。
グレン
「それでその作戦についてだが…」
この不可能に近い状況で勝利に導く為には作戦内容が重要だ。