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罪と罰【終わりのセラフ】

第20章 力の制御




グレン
「………」


有無を言わせないお兄ちゃんの発言に、グレンは何も言えない。


クローリー
「それに今無理をさせてキ・ルクと戦う時に全力を出せなかったら困るのは君達だろ?」


お兄ちゃんの言う通りここで無理をすると本番で戦えない可能性は高い。
そしてグレンはお兄ちゃんを怒らせて協力しなくなると困るので無理は言えない。


グレン
「…分かった」


だから少し考えた後に了承した。
でもここまで渋ったのだ。
つまり私を無理に参加させなくてはいけない程、暴走した優ちゃんは強いという事になる。

でも私を参加させる事はお兄ちゃんが許さない。
それを瞬時に理解したグレンは、ターゲットをもう1人の吸血鬼へと変えた。


グレン
「ミカ、お前は手伝っ…」

ミカ
「呼び捨てにするなよ」

グレン
「………」


だがその相手も手強い。
敵意をむき出しにしているミカはグレンの言葉を冷たく遮る。


グレン
「ミーちゃん」

ミカ
「はぁ!?」


でもグレンも負けていない。
ミカが怒ると分かっていて変なあだ名で呼んでいる。


ミカ
「殺すね、優ちゃん」

優一郎
「ダメだって」


殺気立つミカを優ちゃんが抑えているが、グレンは知らん顔。

これはまた面倒な事になりそうだ。
そう思ったが、また1人屋敷から出て来た事で全員の視線がそちらに集まる。


三葉
「中佐、資料隠しました」
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