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罪と罰【終わりのセラフ】

第20章 力の制御




会話の内容をちゃんと聞く為に距離を開けながら2人の後を追い始める。


グレン
「2度とそれを口にするな」

優一郎
「…分かった」


結局グレンは答えなかった。
だが、その返事は肯定しているのと同じ事になる。
それに優ちゃんが気づいたかは分からないが、それ以上の追求はしない。


優一郎
「なあグレン」

グレン
「ん?」

優一郎
「仲間の事、ずっと1人で抱えてて辛かったか?」

グレン
「…別に」


グレンは優ちゃんの方を見ずに素っ気なく答えた。
僕の所からも彼がどんな表情をしているかは分からないが、これは本心ではないだろう。


優一郎
「…きっと辛かっただろうな」

グレン
「………」


それに気づいたらしい優ちゃんの言葉をグレンは否定しなかった。


グレン
「優」

優一郎
「ん?」


突然立ち止まったグレン。
優ちゃんも歩みを止めてグレンの呼びかけに答えた。


グレン
「深夜達が起きたらキ・ルク攻略の計画を話す」

優一郎/ミカ
「!」


話を変えたかったのかもしれない。
それに優ちゃんにだけ先に話すのは何かおかしい為、嫌な予感がする。


グレン
「だがその前にお前の修行をやる」

優一郎
「修行?」

グレン
「そうだ」

優一郎
「修行すればもっと強くなれるのか!?」


強くなれる提案に目を輝かせる優ちゃん。
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