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罪と罰【終わりのセラフ】

第7章 地下都市からの脱出




優一郎
「はぁ…全くお前は……」

ミカ
「あはは…ごめんね」


今回は本当に悪いと思っているのか、素直に謝られた。
そんな風に謝られるともう何も言えない。


優一郎
「次はもう行くなよ、今度は俺が血を売るから」

ミカ
「えー?優ちゃんはいいよ」


俺の申し出をあっさりと断ってきた。
それに反論しようとするも、ミカが更に言葉を続ける。


ミカ
「体鍛えて、強くなって吸血鬼を殺してくれるんでしょ?それまでは僕が頑張っ…」

優一郎
「ふざけんな!お前1人でなんでも背負い込むなよ…」


我慢の限界だった。
それに吸血鬼を殺すことなんか…出来ない。


優一郎
「それにいくら体鍛えたって、人間が吸血鬼相手に何もできないって事くらい本当は……」

ミカ
「それ以上は言うなよ」

優一郎
「っ!」


少しトーンを落とした声に遮られる。
ミカは真剣な顔をして人差し指を口にあてていた。


ミカ
「優ちゃんの言葉を子供達は信じてるんだから」

優一郎
「あ…!」


それを言われて慌てて寝ている子供達を見る。
目を凝らしてよく見たが、誰も起きてはいないようだ。
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