• テキストサイズ

罪と罰【終わりのセラフ】

第20章 力の制御




シノア
「破滅からもう8年、つまり本当に全蘇生出来るなら死体は関係ない」

グレン
「………」


そうシノアが結論づけてグレンの反応を伺うが、黙ったまま何も言わない。


君月
「じゃあこの死体は何のために取ってあるんですか?」

グレン
「その説明はできる」


仕方なく君月が質問を変えると、それにはすぐに反応を見せた。
この説明ができるのなら死体は蘇生ではなく別の何かに利用する事になる。


グレン
「その呪術式の説明資料もここにほとんどあるはずだ」


そう言って指差した方向にあるのは先程まで私がいた本が無造作に積まれたテーブル。
でもあの内容は私には読めなかった。


シノア
「…あれは私達には難しくて読めませんよ」

グレン
「バカには読めない」

シノア
「へぇー、それで賢いグレン中佐の助けを借りたらいいと?」


シノアは冷静に見えるが怒っている。
かなりトゲのある言葉で質問するとグレンは頷いた。


グレン
「知識が無い奴が読み込んでも読むだけで1年はかかる。だから…」

シノア
「俺に従え、ですか?」

グレン
「…従わなくてもいいが信じて欲しい」


グレンが言っている事はめちゃくちゃだ。
そんな事言われて素直に信じられる訳がない。


「説明はできるけどしない、でも信じてくれって都合良すぎ」

グレン
「嫌な奴は去ってもらって構わない」

「…本当に?」
/ 646ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp