第19章 蘇生
少しの時間を置いて姿を現した助っ人。
その人間は2度会った事がある一瀬 グレンだった。
優一郎
「ちょ、グレン!お前なんでここにいるんだよ!!マジでお前ちゃんと説明…」
助っ人がグレンだと分かると興奮気味で言いたい事を捲し立てた優ちゃん。
グレン
「ああもう、いきなりうるせぇなガキ!」
優一郎
「あいたっ!!」
その剣幕に若干引きつつ、グレンは優ちゃんの頭をチョップして黙らせる。
優一郎
「その感じ…。鬼に取り憑かれてるわけじゃねーな?」
グレン
「………」
優ちゃんの言葉に対し、グレンは口角を上げて肯定を示した。
君月
「…グレン中佐」
与一
「中佐」
三葉
「中佐!!」
そんなグレンを見て我に返ったのか、固まっていた人間達も各々名前を呼んで駆け寄って行く。
鳴海
「…中佐が来たぞ、秀作」
鳴海も安心したようで、カプセルの中の人間へ励ますように声をかけた。
グレン
「とりあえず説明が…」
優一郎
「フェリドに聞いた」
グレン
「!」
優一郎
「仲間を生き返らせるために仕方なかったんだろ?」
そう問われたグレンは忌々しそうに顔を歪める。
更には苛立ちを表す様に前髪をかきあげ、舌打ちまでした。
グレン
「あのおしゃべりヴァンパイアが…」
君月
「ちょ、それより中佐!」
グレン
「ん?ああ…」