第7章 地下都市からの脱出
実際意味はあまり分かっていない。
だから笑って誤魔化した。
「まあ細かい事は気にしないで、そろそろ家に帰ろうよ!」
優一郎
「はぁー、ったくしょーがねーなー」
私が話をそらすと、呆れながらも笑って流してくれた。
ひとしきり笑うと立ち上がる。
優一郎
「…悪かったな、変なこと聞いちまって」
頭を軽く撫でてくれる優ちゃん。
ミカはよく撫でてくれるけれど、優ちゃんが撫でてくれるのは滅多にない。
「んーん、優ちゃんより年下だしみんなより一緒にいた時間は短いけどどんどん頼っていいよ!」
撫でてくれた事を嬉しく思いながらも、いつも通りの態度で接する。
そうすると優ちゃんはいつもの笑顔を見せてくれた。
優一郎
「ありがとな……じゃあそろそろ帰るか、あいつらも待ってるだろうし」
「うん!」
夕日がでてきてオレンジ色に染まった空の下。
優ちゃんと2人、手を繋いで家へと帰った。