第19章 蘇生
鳴海が優ちゃんよりも歳上なのは分かったが、よく考えるとここにいる人間達の情報を私は全く知らない。
「まず誰が何歳かなんて知らない」
与一
「あ、自己紹介がまだだよね」
自己紹介をして欲しかった訳ではないが、知っておくに越した事は無い。
私が頷くと鳴海がシノアを手で差した。
鳴海
「ではシノア隊から」
シノア
「え、はい」
指名されたシノアが私に1歩近づく。
シノア
「私は柊 シノア(ひいらぎ しのあ)、誕生日がくれば優さんと同じ16になる歳です」
「…柊」
シノア
「シノアって呼び捨てで構いませんよ〜」
そう言って微笑む彼女。
名字も同じ彼女はやはり真昼に似ていると思った。
三葉
「あたしは三宮 三葉(さんぐう みつば)、歳は16だ」
与一
「僕は早乙女 与一(さおとめ よいち)、16歳だよ」
君月
「君月 士方(きみづき しほう)、16歳」
どうやら鳴海以外は優ちゃんと同い歳で、ここでも私が1番歳下になるらしい。
優一郎
「俺は…」
君月
「いや、お前はいいだろ」
それに続いて優ちゃんが言おうとしたのを君月が遮った。
もちろん優ちゃんには言ってもらわなくて大丈夫だ。
シノア
「私を含めたこの5人がシノア隊のメンバーです」
「彼は違う隊って事?」
1人だけ離れた位置で立っている鳴海を見て問いかける。