第19章 蘇生
与一
「じゃあ昔からグレン中佐の…」
「………」
昔からグレンの傍にいるのなら真昼について知っているのかもしれない。
鳴海と話すのも記憶を取り戻す1つの手となりそうだ。
優一郎
「メイカって何だ?」
君月
「和牛の仲間だよ」
優一郎
「じゃあ美味いのか?」
鳴海
「お前ら…!!」
悪気はない優ちゃんに嘘をついた君月。
それに鳴海が文句を言おうと声を上げる。
君月
「とにかく腹が減った!その肉を焼こう!」
だが、その言葉は君月によって遮られてしまった。
優一郎
「おお!」
与一
「やった!」
他の人間も肉に夢中で鳴海の話には興味が無いらしい。
鳴海
「言っとくけど君ら私より年下だからな!それ忘れてないか!?」
「え」
鳴海
「な、なんだその反応は…」
発言する気もなく、ただ黙っているつもりだったのに余りにも衝撃的でつい声を出してしまった。
私の反応に鳴海がこちらを見る。
「1番年下だと思ってた」
鳴海
「…嘘だろ?」
顔を引き攣らせて聞いてくるが、残念ながら嘘などつく訳がない。
君月
「ぷっ」
鳴海
「笑うな!」
私達のやり取りを見ていた君月がつい吹き出すと鳴海は指をさして怒る。
どうやら私はまずい事を言ってしまった様だ。
優一郎
「こら、年上相手に失礼な態度を取るなよ」
鳴海
「君が言うんじゃない!」