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罪と罰【終わりのセラフ】

第17章 地下都市の終焉




フェリド
「でも終わりのセラフについて詳しい話は実際の実験場を見せてからにするから、その場所に着いてからにしようね」

優一郎
「おい!ここまで話して終わりかよ!」


優がフェリドくんへと詰め寄るが、彼はヒラリと躱して席へと戻ってきた。
そして自分の中での話は終わったのだろう。
優が何度名前を呼んでも、フェリドくんは声を出す事はなかった。

静かになったバス。
それぞれフェリドくんの話を考えていたのだろう。

僕にはあまり関係の無い事だから気にせず運転していると、誰かが近づいて来た。


君月
「おい」

クローリー
「ん?」


この声は君月だ。
前を向いたまま返事をする。


君月
「少しトイレに寄ってくれないか」

クローリー
「トイレ、ねぇ…」


何故フェリドくんでは無く僕に言ったのか。
一瞬そんな疑問が浮かんだが、彼が口を開かないからだとすぐに理解した。


君月
「お前ら吸血鬼と違って人間はトイレに行かなきゃいけないんだ。いいか?」


本当にトイレなのか信じ難いが、僕は別に構わない。


クローリー
「フェリドくんいい?」

フェリド
「いいよ〜」


あっさり許可がおりたのでトイレがありそうな場所を探す為に周囲を見渡す。


クローリー
「あ、あそこでいっか」


丁度少し行った先に街の跡地が見えた。
大きな建物もあるしトイレくらいはあるだろう。
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