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罪と罰【終わりのセラフ】

第17章 地下都市の終焉




ミカ
「話なんて聞いても無駄だ。全部こいつの遊びだ」

フェリド
「ふふ、気になるよね。妹の未来ちゃんの事もあるしね」

君月
「………」


妹の名前を出されると流石の君月でも僅かに動揺を見せた。
その反応に笑みを浮かべたフェリドくんは君月から後方へと視線を移す。


フェリド
「でも後5秒待とうか。そろそろ優ちゃんが起きるから」


そう言って指差した先には意識がない優の姿。
全く起きそうには見えないが、彼はカウントを始めた。


フェリド
「3、2、1、はい」

優一郎
「ん…」

君月
「…!」


カウントが終わると同時に優の目が開く。


君月
「なるほど、確かに付き合いにくそうだ」

フェリド
「あは」


少しはフェリドくんの怖さが分かっただろう。
みんなが優に視線を向ける中、君月は厳しい目でフェリドくんを見ていた。


優一郎
「あいつは何で茜の首を持っていた?」


起き上がった優が1番に口にしたのは鬼に乗っ取られる原因となった家族の首。
この発言から暴走前の事はちゃんと覚えているのだと判断できる。


シノア
「蘇生出来ると言ってました。終わりのセラフはそのための実験だと」

ミカ
「信じないで優ちゃん、奴は僕らを利用するためなら…」

優一郎
「分かってる。俺も家族を皆殺しにされた」


先程と違い、我を忘れずに会話が成立している。
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