第17章 地下都市の終焉
冷静に分析するシノアだが、それをミカが止める。
ミカ
「僕達がそう考えるようにフェリドがコントロールしてるんだ。僕達は既にあいつのゲームの中だ」
鳴海
「そんなに奴は頭がいいのか」
ミカ
「いい、おまけに異常者だ。奴にだけは関わりたくない」
ミカの言う事は正しい。
そう思っていると、視界の端でその異常者が動き出した。
鳴海
「だが他に案があるのかよ?少なくとも今は…」
フェリド
「鳴海 真琴くんだよねぇ?」
鳴海
「!」
フェリドくんは鳴海の横で立ち止まる。
フェリド
「茜ちゃんと同じで死んだ君の大切な仲間…秀作くん、鍵山くん、弥生ちゃん、利香ちゃん」
鳴海
「っ!」
フェリド
「その4人の死体も僕がちゃんと拾って瓶詰め保管してあるから安心してね」
鳴海
「な…」
驚きのあまり声が出ない鳴海。
ミカ
「ほらこうなる。人質が増えた」
ミカはこれくらいフェリドくんがすると予想していたのだろう。
淡々と事実を受け止めていた。
フェリド
「もしも秀作くん達が蘇生した時に体が欠けてたら大変だからさ」
鳴海
「お前はどこまで…!!」
君月
「騒ぐな、話を進めるぞ」
声を荒らげる鳴海を止めたのは君月。
彼は人間の中でも唯一落ち着いている。
君月
「終わりのセラフについて教えてくれるんだろ?早く教えろよ、蘇生とはなんだ?」