第17章 地下都市の終焉
それを聞いて与一は茜の首を抱え込んだ。
今回も着々と彼の計算通りに進んでいく。
僕は新たな被害者達に同情し、忠告してあげた。
クローリー
「残念だね君達」
シノア
「え?」
クローリー
「彼と付き合うのは想像よりもずっと大変だよ」
これは彼と長く付き合い続けている僕だからこそ言えたセリフ。
彼らは後悔してももう遅いのだ。
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(ミカside)
心の中にいる鬼と戦う優ちゃんを僕は励ます事しかできない。
ミカ
「鬼を抑え込むんだ優ちゃん、力じゃどうせ吸血鬼には勝てない」
優一郎
「…うるさい、もっと力がいる。もっと…もっとだ」
鬼を呼んだ所でフェリドには勝てないのだ。
必死に説得していたのだが、胸元を掴んで苦しそうに震えていた優ちゃんは呼んでしまった。
優一郎
「阿朱羅丸…来てくれ」
ミカ
「優ちゃん!?」
そう呟いて優ちゃんは崩れ落ちてしまう。
これでは目の前に迫ってくるフェリドから逃げられない。
ミカ
「近づくな、フェリド・バートリー!お前の良い様にはさせない!!」
フェリド
「落ちついて、優ちゃんを助けたいだけだよ〜」
僕の言葉に怯む事なく近づいてくるフェリドは優ちゃんを助けるというが、こうなったのはフェリドのせいだ。
ミカ
「お前が暴走させた」