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罪と罰【終わりのセラフ】

第17章 地下都市の終焉




優一郎
「…?」


僕の発言に首を傾げた優だが、すぐにその意味が分かる。
何も言わずに黙っていると、一台の車が優の目の前で止まった。


優一郎
「!」

フェリド
「やあ、危ない吸血鬼に襲われてると聞いて飛んできたよ。さあ乗って、僕が助けてあげよう」


2人へ手を差し出しながら笑うフェリドくん。
それを見て動揺する2人。

この空気をぶち壊しに来た吸血鬼へ僕はため息をつく。


クローリー
「フェリドくん」

フェリド
「んー?」

クローリー
「もうその話は終わってるよ。投降するってさ」

フェリド
「え、ほんとに?」


さすがに予想外だったのだろう。
驚きを隠せないフェリドくん。


フェリド
「君達そんなに素直だったっけ?」

優一郎
「ああ、利害が一致するならお前と手を組んでもいい」


優はそう話しているが、ミカはフェリドくんを睨んでいる。
でもそんな事気にしないフェリドくんは、エンジンを切ると車から降りてきた。


優一郎
「どうせ今の俺達じゃお前らには勝てない」

フェリド
「ほうほう」

優一郎
「それに俺達は日本帝鬼軍を離れた。今や誰が敵かも分からない」

フェリド
「なるほどなるほど」


フェリドくんは話を聞いているのか分からない相槌を打ちながら車の後ろへと回る。
そして鍵を差し込むと、トランクを開けた。
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