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罪と罰【終わりのセラフ】

第17章 地下都市の終焉




優一郎
「だからもっと情報が知りたい。もしもお前が俺を欲しいなら目的を教えてくれ、協力しよう」

フェリド
「協力ねぇ…」


トランクへと手を突っ込み、何かを探しながら呟く。


フェリド
「じゃあ僕が君達にした事は全部忘れてくれるって事かな?」

ミカ
「………」

優一郎
「…ああ、必要なら」


表情を凍りつかせながらも絞り出した声。
それを聞いたフェリドくんはニヤリと笑うと、悪趣味な物を取り出した。


フェリド
「この可愛い茜ちゃんを見ても?」

優一郎
「…え」


フェリドくんが見せたのは茜という優達の家族の1人だった子の首。
彼は首を液体の中に入れて防腐処理をし、わざわざ持って来ていたのだ。

仲間になるのでは無かったのかと言いたいが、首は突っ込まない。


ミカ
「ゆ、優ちゃん…!!あれ…!!」

優一郎
「ま、まずい…ダメだミカ、抑えられない…」


優の顔には痣が浮かび、頭からは角が生えた。
怒りで鬼に乗っ取られてしまったらしい。


優一郎
「殺してやる!!」

ミカ
「優ちゃんダメだ!」

シノア
「優さん!!」


予想していなかった突然の暴走。
ミカやシノアが声をかけるが、もう優には届かない。


フェリド
「うわわ、怖い鬼が来る。僕を守ってクローリーくん!」

クローリー
「君の方が強いでしょ」

フェリド
「か弱いさ、僕は〜」
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