第17章 地下都市の終焉
クローリー
「さて、どう行こうかな」
逃げられては面倒なので近道を探すと、目に入ったのは大きな崖。
そこと突っ切るとすぐにでも彼らの前に辿り着けるだろう。
クローリー
「よし」
足に力を入れ、崖へと向かった。
彼らの移動スピードなら姿が見えるのはもうすぐだ。
クローリー
「…見つけた」
走って漁村から逃げて行く人間達。
あれはこの前僕の屋敷に来た人間達で間違いないだろう。
更に足を早め、彼らの目の前へと飛び降りた。
クローリー
「追いついた。フェリドくんが来るまでやるか」
フェリドくんが来るまで時間を稼がなくてはいけないので、1番近くにいた気が強そうな女へと攻撃をする。
優一郎
「三葉!!」
飛ばされてからようやく僕の攻撃に気づいた人間達が驚き叫ぶ。
僕の攻撃で飛んでくる三葉と呼ばれた女の腕を掴み、地面に落ちる寸前で止めた。
三葉
「うわぁぁぁ!!」
僕の行動に驚きながら反撃のために鬼呪装備を発動する女。
受け止めてやったとはいえ、攻撃を受ける理由は無い。
だから大人しくさせる為、死なない程度に地面に叩きつけた。
三葉
「がっ…!」
攻撃は失敗に終わり、これ以上はもう動けない女。
その光景を動けずに見ていた人間達に僕は声をかけた。
クローリー
「やあ、また会ったね」
この一言で我に返った人間達は戦闘態勢をとる。