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罪と罰【終わりのセラフ】

第16章 名古屋決戦




クローリー
「要件は?」


驚くのも当然だろうが、見世物でもないので話すように促した。


吸血鬼1
「はい、クルル・ツェペシ様が名古屋に到着されたようです」

クローリー
「…分かった。どこだ?」

吸血鬼1
「少し先の交差点にいます」


先程のヘリコプターの音は女王だったのか。
それならそこにグレンを連れて行けばいいだろう。


クローリー
「ほら、行くよ」


アリスを抱えているからしっかりと捕まえていないが、声をかけるとグレンは大人しくついて来た。


クローリー
「………」


目を覚まさないアリス。
目が覚めた時に血を飲まなきゃいけないから連れて来たが、先程みたいに見られて変に噂が広まると面倒だ。


クローリー
「ちょっと待って」

グレン
「………」


どうしようが血の匂いから気づかれる可能性は高い。
それでも一応アリスのローブを脱がせ、傷を隠すように上からかけた。


グレン
「……」

クローリー
「何か気になる事でもあった?」


何か言いたそうなグレン。
これから地獄を見る事になるであろう彼の最後の慈悲として聞いてみた。


グレン
「…そいつは貴族だ。なのにどうしてローブを着ているんだ?」

クローリー
「…何故貴族なら着ていないと思ったの?」


こんな質問が出るというのは普通におかしい。
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