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罪と罰【終わりのセラフ】

第16章 名古屋決戦




黙って2人のやり取りを聞いていたお兄ちゃんはもう冷めてしまったらしい。
先程までは楽しそうにしていたのだが、その顔から笑顔は消えていた。


クローリー
「君が誰かのおもしろ計画の中の人間でも…」


そこで言葉を止めて剣を握り直す。


クローリー
「次は殺すよ?」

「…っ」


これは本気だ。
私が言われたのではないのに震えそうになる。


グレン
「頼む優。俺には俺の考えがあるから…」

優一郎
「もっと力を寄こせ阿朱羅丸!!グレンを!仲間を!家族を守れるだけの力を!!」


もう優ちゃんにはグレンの言葉さえ届かない。
狂ったように力を求め続ける。


優一郎
「もっともっと!!もっとだ!!」

グレン
「馬鹿が!!欲望に呑み込まれるな!」


その瞬間、優ちゃんの頭から角が生えた。


「何…あれ…」

チェス
「へ…?」

ホーン
「な…」

グレン
「くっそ…」

クローリー
「………」


目を疑う光景。
私達3人が固まる中、お兄ちゃんだけは違った。


クローリー
「やっぱりフェリドくん案件に関わると面白いなぁ…」

チェス/ホーン
「!」

「…まずい」


楽しそうに呟いたお兄ちゃんから感じ取れるのは普段からは考えられない程の殺気。
それを感じ取った私達は思わず後ずさる。


クローリー
「次近づかれたら僕、殺しちゃうまで血を吸っちゃいそうだよ…」
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