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罪と罰【終わりのセラフ】

第16章 名古屋決戦




赤い髪の女
「何言ってるのよ!」

五士
「………」


それを聞いた人間達はグレンを捨てる事に関して揉めているみたいだ。
だが、グレンの事を見て覚悟を決めたのか五士と呼ばれた男が鬼呪装備を発動した。


チェス
「うわうわ何これ!!?」

「熱…」


その鬼呪装備の力だろう。
私達の動きを封じる様に周囲を炎が包んでいる。


「………」

君月
「くそ…」


これでグレンと私が捕まえている人間以外は逃げる事ができた。
必要なのはグレンだけだ。

だからそっと短剣を下ろす。


君月
「…!」

「逃げなよ」

君月
「………」


小さな声で伝えると、彼は私を気にしながら消えていった。


「…っ」

クローリー
「………」


逃がしたのはいいが、とにかく熱い。
お兄ちゃんの方を見ると平然としていたが、私達が熱がっているのを見て剣を振るった。


「…幻術」


それだけで消滅した炎。
これは本物ではなく、吸血鬼すらも騙せる高度な幻術だった。

炎が消えたこの場所に残っている人間はグレンただ1人。


クローリー
「君、捨てられたな」

グレン
「…嫌われ者なんでね」

クローリー
「アリス、拘束具付けて」


手渡された拘束具を持ってグレンの傍に近寄る。
座り込んだグレンに付けやすい様にしゃがみ込むと、彼の手に触れた。


「手、後ろに回して」
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