第16章 名古屋決戦
これは深夜の攻撃と似ているので鬼呪装備だろう。
「うわ、危なかった」
思いの外速かった攻撃。
それに感心し、服に付いた埃を払いながら破壊された壁に近寄る。
クローリー
「さあ、来たみたいだよ〜」
お兄ちゃんの言葉を聞いてチェスとホーンも私達の後ろへと来た。
すぐにでも戦える様に構えていないが、戦闘態勢に入る。
クローリー
「あれ、攻撃第二弾がこないね。作戦練ってるのかな?」
でもしばらく待ったが攻撃はこなかった。
それどころか人間の姿すら見えない。
ホーン
「こちらから討って出ますか?」
「でも人間の数が分からない」
クローリー
「そうなんだよなぁ、それに最初の攻撃で適わないと分かった相手にもう1度仕掛けてこないだろうし」
今攻めるのは得策では無い。
だから私達はただここで待っている。
チェス
「えーとつまりはどういうことですかぁ?」
ホーン
「奴らは私達貴族に勝てるだけの準備をして襲ってきていると?」
クローリー
「ああ、もしくは別の意図があるか…」
別の意図があったとして考えられるのは2つ。
既に私達の気づかない所で動いているのか、それとも人質を救うか切り捨てるかで揉めているか。
どちらにせよ1度攻撃したのだ。
何かしら仕掛けてくるのは違いない。
でも私達は人間が何か企んでいようと興味が無い。