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罪と罰【終わりのセラフ】

第16章 名古屋決戦




これで上位始祖会は終わり。
次々にモニターが切れていく中、ウルド・ギールスはフェリドの方へと視線を移した。


ウルド・ギールス
「ところでフェリド・バートリー。お前の後ろにいる子供は誰だ?」

クルル
「……っ」


突然の指摘にクルルが息を呑む。
先程殺したと言ったばかりの子供の1人が今、目の前で生きているのだ。
バレたらクルルの立場は無くなるだろう。


フェリド
「彼は最近お気に入りの僕の従者です。片時も離れたくなくて連れてきちゃいました〜」

第四位始祖
「ふざけるな!!ここは上位始祖会だぞ!!」

第五位始祖
「通常なら六位以下のお前が立ち入ることさえ許されないのに…」


その言葉にまだモニターを繋いでいた第四位始祖と第五位始祖が声を荒らげる。
それでもフェリドはいつも通り笑っていた。


ウルド・ギールス
「騒ぐな。奴のふざけた態度は今に始まったことじゃないだろうに」

フェリド
「えー?僕はいっつも真面目なつもりですけどねぇ」


ウルドも慣れているのか、態度に対しては何も言わない。
そしてこれ以上追求する事もなく、ウルドは通信を切ったのだった。



*****



全ての吸血鬼のモニターが切れ、静かになった部屋。
完全に通信が切れている事を確認してからクルルがフェリドを睨んだ。


クルル
「今すぐ殺してもいいんだぞ」

フェリド
「こっわ〜い」
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