第16章 名古屋決戦
彼女は苛立ちを隠さずにレスト・カーが映るモニターを睨みつけた。
レスト
「そうかもね」
そんなクルルを見て、レスト・カーも好戦的な笑みを浮かべている。
レスト・カー
「君の手に余るのなら僕が日本の王の座を代わってあげるけど?」
クルル
「出しゃばるな、ガキが」
モニターを隔てて行われる第三位始祖達の口論。
それは聞いている吸血鬼達が発言できない程の圧があった。
レスト
「ガキ?はは、200年くらいしか変わらないじゃない。おまけに実力は僕の方が…」
第四位始祖
「まあまあ、お2人とも落ち着いて」
そんなヒートアップしそうなタイミングで割り込んだのは第四位始祖。
口を挟まれたレスト・カーは不満げだが、大人しく座り直した。
第四位始祖
「ではクルル様は確かにセラフの因子を持った子供は全員殺した、そういう事でいいんですね?」
クルル
「私は失敗などしない」
フェリド
「…クルル様がそう言うのなら真実でしょう」
同意したクルルにフェリドもフォローを入れる。
証拠が無い為、これ以上は何も言えない。
なので話は今後の対策についてへと変わった。
クルル
「基本姿勢は変わらない」
ミカ
「………」
つまり本隊を動かして日本帝鬼軍の人間を皆殺しにする。
計画変更はしないという事だ。
ウルド・ギールス
「よし、それならすぐに動け」