• テキストサイズ

罪と罰【終わりのセラフ】

第15章 特異な存在




クローリー
「じゃああれはフェリドくんの想定内だったって事か」

フェリド
「違うよ」

クローリー
「え?」


今のどこが違うのか。
そう思いフェリドくんを見るが、彼はからかっている様には見えない。


フェリド
「流石にあれは想定外」

クローリー
「あ、そうなの」


それは意外だった。
今回の事もどうせフェリドくんの何かしらの行動で起きたのだと思っていたのだが、違ったらしい。

そうなると必然的に引っかかる事は1つ。


クローリー
「じゃあ君が大丈夫だと言いきれる理由は?」

フェリド
「………」


想定外なのにここまで落ち着いて大丈夫と確信できる理由。
それを聞こうとすると、普段は饒舌な口を結んでしまった。


クローリー
「ちょっと、フェリドくん」


さすがにアリスのフォローをする為にも知っている事は少しでも教えて欲しい。
その思いから彼の名前を呼ぶとフェリドくんが浮かべたのは困った表情。


フェリド
「うーん」


僕に話すか話さないか悩みながらフェリドくんは椅子に座った。
この反応からすると、彼は僕に情報を与えるべきかを悩んでいる。

いつもなら引く所だがアリスの為だ。
今回は引かずに考え込むフェリドくんを見つめた。


フェリド
「……よし、こうしよう」


どうするか答えを出したフェリドくんが立ち上がる。
/ 646ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp