第14章 任務
もう周囲にヨハネの四騎士はいない。
それを確認してから短剣を鞘に収めた。
残る敵は日本帝鬼軍。
顔を上げると飛び出してしまった男を筆頭に、3人の人間がすぐそこで固まっていた。
日本帝鬼軍1
「な…!」
日本帝鬼軍2
「き、貴族…だと!?」
日本帝鬼軍3
「マズイ…情報と違…」
想定外の事に頭がついていかない彼らに、レイピアで容赦なく斬りつける。
動揺している人間が貴族の動きについていける訳もなく、崩れ落ちた。
ラクス
「動きは流石と言えるけど…その傷、浅くないかな」
「………」
その光景を苦い気持ちで見ていると、後ろから馬鹿にした声。
他の吸血鬼達も下に降りてきた様だ。
日本帝鬼軍4
「大丈夫か!?」
日本帝鬼軍5
「…!?死んでる…」
ラクス
「え?」
そう、彼らはちゃんと死んでいる。
それを聞いて不思議そうな顔をするラクス。
「…毒」
敵の前で長々と話すものではないので、一言呟いて残りの人間の元へと突っ込んだ。
日本帝鬼軍6
「はやっ……」
日本帝鬼軍7
「一旦下がれ!!こいつは強すぎっ……」
せっかくここまで誘き出したのに引かせる訳がない。
後ろにいる仲間に声をかける男や死んだ仲間の傍にいる女、逃げようと背中を向けてしまった男。
その全員にレイピアで斬りかかった。
これで動ける人間はもういない。