• テキストサイズ

罪と罰【終わりのセラフ】

第14章 任務




ラクス
「不満が出て日本帝鬼軍に不信感を抱くだろうな」

「そう、保護されている人間は守られているだけの癖に黙っていられない」

チェス
「自分達は何もしないのにですかぁ?」

「そういう人もいるんだよ」


全員がそうとは一概には言えない。
家族や仲間を守る為に戦おうと思っても日本帝鬼軍が力を独占している可能性だってあるからだ。


「だから下の人間に文句を言われない為に目をつけたのがここ」

レーネ
「なるほど…。ここを奪還して活動してますと言いたいのですか」


無言で頷き、肯定する。


チェス
「でもこんな所を奪還したって言われて下の人間は大人しくなるんですかぁ?」


吸血鬼には理解できない最もな疑問。
でもその答えは簡単だ。


「なるよ。日本帝鬼軍じゃない人間はどこにどれだけ吸血鬼がいるか知らないから奪還したって事実だけで充分」

ラクス
「知らなかったらそれだけで喜べるって事か」


もし吸血鬼が今の人間の立場だとすると、吸血鬼は自身の力で現状をなんとかしようとするだろう。
でも今、日本にいる人間は日本帝鬼軍が何とかするからと守られる事に慣れてしまっている。

これらはお兄ちゃんとフェリドに教えて貰った事を整理して行き着いた答えだが、この説明で吸血鬼達にも伝わったらしい。


ラクス
「知識はあるんだな」
/ 646ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp