第13章 日本帝鬼軍
ラクス
「百夜ミカエラ、お前いったい何者なんだ?」
ミカ
「………」
ラクス
「答えないのなら調べても構わない」
僕は何者なのか。
目を閉じると新宿で再会した優ちゃんの困惑した顔と言われた言葉が浮かんだ。
お前はもう人間じゃないのか。
戸惑いを含んだ声で優ちゃんはそう言っていた。
そう、僕は人間ではない。
ミカ
「ただの醜い吸血鬼だよ」
ラクス
「は?なんだそれ」
僕の返答に意味がわからないと言わんばかりの表情をしているが、説明する気がない僕は彼らの横を通り過ぎた。
放送の声
「百夜ミカエラ、クルル・ツェペシ様がお呼びです」
レーネ
「女王からの呼び出しだな」
このまま自室へと戻る予定だったが、クルル直々の呼び出し。
レーネが呟いた言葉も気にせず、足早に王の間へと向かい始めた。
ミカ
「…優ちゃん」
王の間へ辿り着く前に涙を流した痕跡を消そうと目の淵を押さえる。
会えた嬉しさか、溢れてきた涙。
ミカ
「必ず優ちゃんを救う」
その涙に声を出して誓った。
醜い人間の元にいる優ちゃんを救い、フェリドの元にいるアリスを取り返す。
そしたら前みたいにとはいかなくても3人で平和に暮らしたい。
そんな日が来る事を祈って王の間の扉を開けた。