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罪と罰【終わりのセラフ】

第13章 日本帝鬼軍




でも目を離す事はできず、気がつくと刀へと手を伸ばしていた。


「…!」


私の手が触れた瞬間、先程とは比べ物にならない禍々しいオーラが溢れ出す。
それに包み込まれると、目の前が真っ白になっていく。

気を抜くと倒れてしまいそうだ。



「…なに、これ」


それでも何とか耐えていると、頭の中に色んな光景が浮かび始めた。

手錠を付けられた子供に室内に響き渡る叫び声。
そしてその様子を見ながら笑うとても綺麗な女。


「ま、ひる…?」


そう、この女は真昼だ。
この刀からはあの女から出ていた嫌なオーラが感じられる。


「…っ」


それが分かったのならこうしてはいられない。
震える体に鞭を打ち、立ち上がった。

目を凝らしてこの刀の持ち主をさがす。


「………」


該当しそうな人間を見つけた。
今武器を持っていないこの刀を使える実力の人間は、あのオールバックの男ただ1人。

でもその男はフェリドに首を掴まれ、すぐにでも殺されそうだ。


「まずい」


殺されてはたまらない。
地面を力いっぱい蹴り、フェリド達の傍に降り立つ。


「フェリド待って」


声を掛けるとフェリドの動きが止まり、笑顔でこちらを見てきた。


フェリド
「どうしたの〜?」


動きが止まったのならフェリドに用はない。


「これ、あなたの?」
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