第13章 日本帝鬼軍
オールバックの男は1度深く息を吐くと、顔を上げて大きな声を出した。
オールバックの男
「おーい、お前ら!今のが最後の晩餐だぞ!」
不敵な笑みを浮かべながら挑発してくる。
その挑発に吸血鬼が反応する前に男は剣を下に向けると禍々しい力が溢れ始めた。
オールバックの男
「もっと俺に力を寄越せ、鬼刀・真昼ノ夜」
フェリド
「ミカくん。いい気になってる人間に思い知らせちゃいましょうか〜」
フェリドもやる気だ。
どうやら僕とフェリドでオールバックの男を、他の人間はラクスやレーネ達が相手をするらしい。
フェリド
「援軍に第十三位始祖のクローリーくんと、もう1人呼んでますので落ち着いて冷静に…」
フェリドがそこまで言うと、2人の指揮官の視線が混じり合う。
そしてお互いがお互いの部下へと声を張り上げた。
フェリド
「下等な人間共を殺しなさい」
グレン
「吸血鬼を皆殺しだ!!」
それを合図に戦闘が開始し、一斉に吸血鬼と人間が動き出す。
僕もフェリドと共に剣を抜いて駆け出した。
*****
(アリスside)
前線へと向かう私達。
私は先程会った人間の内、1人が気になっていた。
だが、何故気になるのかは分からない。
クローリー
「どうした?」
そんな私に気づいたお兄ちゃんは、考え込む私の視界に入ってきた。