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罪と罰【終わりのセラフ】

第12章 吸血鬼の生活




つまりフェリドくんは嫌いだし許せない相手だけれど敵とは認識していない、という事だろう。

そこがアリスとミカくんの大きな違い。
フェリドくんは対話をしないと何も教えてくれない。
そんな彼の性格を知っているのにミカくんは意地になって話を聞こうとしない。

だからこそ色んな吸血鬼の弱みを握るフェリドくんに振り回されやすくなり、ミカくんはいつか損をするだろう。


フェリド
「知りたいー?」


そんな事を考えていると、楽しそうなフェリドくんの声が耳に入った。


「…ムカつく」


ミカくんで遊んで上機嫌なフェリドくんは、アリスをからかうのも絶好調だ。
さすがにそろそろ止めなくてはいけない。


クローリー
「今日の任務でミカエラくんに会ったよ」

「!」


その言葉を聞いたアリスは勢いよく僕を見た。


フェリド
「僕から話そうと思ったのにー」


フェリドくんが何か言ってるけどもう無視だ。


クローリー
「ミカくん大きくなってたよ」

「…人間の血を飲んでないんだ」

クローリー
「ただ…」


冷たい表情をしていた彼を思い出す。
アリスに聞いていた性格とは全然違った。
それを教えるべきか、否か。


「ただ?」


止まってしまった言葉の続きを求めるアリス。


フェリド
「ミカくんの性格は180度変わったよ」
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